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日々のスナップ、風景、そして蝶の写真など

naoggio写真日記

         だいぶ遡って10月6日夜。東京国立博物館に特別展「運慶」を見に行ってきた。
         まだ全ての作品が出揃っていなかったが、翌日にNHKで特番が組まれていたのでその前に行った方がいい
         かなと思い、上野駅の公園口で家内と待ち合わせて雨の中を東博へと向かった。

         
         無著菩薩像の横顔が展覧会図録の表紙。今回の企画は相当気合が入っていると見え、図録の出来栄えも素晴
         らしいものであった。



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         <OLYMPUS PEN E-P5 / DALLMEYER "SPEED" ANASTIGMAT 1inch f1.5>
         この日は夜間開館日で9時まで観覧が可能。私たちが入館したのは6時45分頃だったがもうすっかり暗く
         なっていいて、ライトアップされた各館建物が浮き上がって見えてきれいだった。これは本館。
         カメラはダルメイヤーのスピード・アナスティグマートをつけたPEN E-P5 しか持っていなかったのでぼん
         やりモヤモヤ画像。



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         <OLYMPUS PEN E-P5 / DALLMEYER "SPEED" ANASTIGMAT 1inch f1.5>
         拙ブログ9月25日の記事(CLICK)で、3代目神奈川県庁舎の設計者として紹介した片山東熊(かたやま
         とうくま)設計の表慶館。片山は迎賓館の設計者として有名である。


         運慶の展覧会が行われている平成館はこのさらに奥のモダンな建物。それにしても広い博物館である。
         まあ、ナショナル・ミュージアムを名乗るからにはそうみすぼらしいものでは困るのだろう。
         展覧会は素晴らしいものであった。仏像を堂から切り離して鑑賞することの是非はともかくとして、彫刻単
         体を鑑賞するという意味合いにおいては前代未聞の企画であり、二度とこのような機会が巡ってこないであ
         ろうことは間違いない。混雑は予想されるものの是非とも足を運ばれることをお勧めする。私自身、運慶に
         対する理解が深まった気がしてこの企画にはとても感謝している。図録の写真を撮影したものを何枚か載せ
         ておく。
         


             17em1PA160045.jpg
             1176年運慶のデビュー作と言われる奈良円成寺の「大日如来坐像」。この像は子供
             の頃円成寺で見ていると思うがもちろんはっきりした記憶はない。
             今回の展覧会では、一番最初の方に置かれているこの大日如来坐像ですでにノックアウ
             トされてしまった。



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             運慶の父康慶作の四天王立像のうちの一体。運慶のような深い人間性の表現はないもの
             の、運慶にはない種類の大らかさとスケールの大きさが感じられて私は好きだった。



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             恐るべきはやはり「無著菩薩立像」。実際に鑿を振るったのは運慶の息子の一人ともいわれる。
             この深い精神性の表現は西洋の彫刻では滅多にお目にかかれない。


             
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         東博を出てから上野駅を公園の反対側まで歩き、家内が予約しておいてくれた銀座レカンの姉妹店である「
         ブラッスリー・レカン」で夕食をとった。
         このお店は上野駅に残っていた旧貴賓室を改装して作られたお店。レトロな雰囲気の中でコスパの高いディ
         ナーが食べられるので人気が高い。



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         <OLYMPUS PEN E-P5 / DALLMEYER "SPEED" ANASTIGMAT 1inch f1.5>
         ブラッスリー・レカンの店内。



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         <OLYMPUS PEN E-P5 / DALLMEYER "SPEED" ANASTIGMAT 1inch f1.5>
         上野駅。昔とずいぶん雰囲気が変わってしまった。この改札の先に並んだ暗いプラットフォームの様子が懐
         かしい。家内は父親の郷里が岩手県だったのでここから汽車で岩手に向かったり、家業の洗濯屋の小僧さん
         が集団就職で到着するのを迎えに行く父親にくっついてきたりと、特に思い出が深いようである。



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         <OLYMPUS PEN E-P5 / DALLMEYER "SPEED" ANASTIGMAT 1inch f1.5>



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         <OLYMPUS PEN E-P5 / DALLMEYER "SPEED" ANASTIGMAT 1inch f1.5>
         お兄さんはかなり似ているが上戸彩さんはどうだろう?





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  1. 彫刻
  2. / trackback:0
  3. / comment:6
  4. [ edit ]

  1. 2017/10/19(木) 00:40:38 |
  2. URL |
  3. 10max
  4. [ edit ]
こんばんは。
運慶ですか。仏像というのは国によって全然違いますね。
タイやラオス、ミャンマーなどは色彩豊かでひょうきんな顔のものさえありますが半島から渡ってきた日本の仏像は心が静まりますね。
そしてダルメイヤーのレンズは本当に味がありますね。
上の駅構内の雑踏など、素敵です。
昔の上の駅、子供の頃に北海道へ行く寝台列車に乗るのに1,2回訪れた記憶がありますが、たしかに線路にネズミがたくさんいる薄暗いホームでしたね。
そしてポスター、たしかに上戸さんが微妙で、ソフトバンクのものだと気付くのに時間がかかってしまいました(笑)

Re: タイトルなし

  1. 2017/10/19(木) 11:25:25 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>10max さん
お早うございます。
確かに世界各地の仏像を見比べてみると色々な違いがあって面白いです。
東アジアの仏教美術も面白いですがガンダーラまで行くとほとんどギリシャの彫刻のようなものも多く
各々民族、歴史、地誌とともに考察すれば大著が生まれることでしょう。
そんな中でもおっしゃるように日本の仏像は朝鮮半島の繊細な作風を受け継いでいるせいもあり、見ていると静かな気持ちになることが多いですね。
まあ歩き回らずに座って考えるのが日本の思想文化ですから当然かもしれませんが。

ダルメイヤーの良さをわかっていただけるとは嬉しい限りです。お気に入りレンズなもので。
10max さんも上野駅の思い出おありなんですね。あの薄暗くて大きなほろ穴みたいなところが欧州の古い駅みたいで良かったのに
ちょっと雰囲気変わってしまいましたね。

  1. 2017/10/19(木) 21:39:51 |
  2. URL |
  3. Akakokko
  4. [ edit ]
私も14日に行って来ました。
あれだけの仏像がひと回りで観られるのは、凄いの一言ですね。
間近で見る2mの四天王像の迫力に圧倒されました。
このところ週末の天気が悪くて良かったと思った次第です。^^;
今週末は、太田美術館の北斎展を見に行こうかとおもってます。

  1. 2017/10/20(金) 10:11:39 |
  2. URL |
  3. clossiana
  4. [ edit ]
“運慶はミケランジェロを超えている”と誰かが日曜美術館(だったかな?)で言っていました。この「無著菩薩立像」の顔立ちは何とも言えないですね。“慈愛に満ちている”とも言われていますし、“虚空を見つめている”ような感じもするし“苦悩する表情”にも見えるし。。恐らくはこの像を見つめる人の、その時々の精神の有り様でいかようにも見えるのでしょう。本様に奥深いとしか言い様がありませんね。
私も行ってきたいのですが寒い雨空に出かける気になれないし、好天になれば混むだろうし。。と日和見まる出しで悩んでいます。

Re: タイトルなし

  1. 2017/10/20(金) 12:44:46 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>Akakokko さん
コメントありがとうございます。
運慶行かれたんですね。いやはや素晴らしい展覧会でしたね。
おっしゃるようにあれだけの量の仏像を1箇所に集めるのは大変なことだと思います。
関係各位の努力は尋常なものではなかったと想像されます。
週末の悪天が思わぬところで功を奏しましたね(笑)。
北斎の方も面白そうですね。
娘お栄の描いた「吉原格子先之図」は2年前に見ましたが震えがくるような素晴らしい絵でした。
今回も展示されるようですのでもし前回ご覧になっていなかったら是非チェックしてみて下さい。

Re: タイトルなし

  1. 2017/10/20(金) 13:24:26 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>clossiana さん
コメントありがとうございます。
運慶とミケランジェロ、単純には比べられませんが、精神性の表現では運慶、肉体の描写ではミケランジェロが優っていると思います。
そもそも思想も目指したものも違うし、石と木という素材の決定的な違いがありますから、一言でそう言ってしまうのも問題かなとは思いますが。
例えばミケランジェロの代表作の一つである「ピエタ」のマリアの表情には静謐な悲しみが溢れていて深い精神性を感じますが、運慶の無著菩薩立像の顔に見るような、人間の様々な懊悩にまで触れられるかのような揺らぎのある表情はないように思います。
そういう点で運慶はある意味ミケランジェロを超えていると言えるかもしれませんね。
ただ運慶が聖なるものの表現からより人間的な精神表現へと移行していったのに対し、ミケランジェロはどちらかというと人間的肉体表現を追求しつつも最終的には聖性を目指しているように思います。
教会という絶対的価値観の存在は、日本における仏教のそれとはかなり違っていたでしょうし。
とりとめのないことを書きましたが、今回は運慶を肌で感じられる貴重な機会ですのでお時間があれば是非出かけてみて下さい。

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横浜でオーダー家具のお店をやっています。このブログは仕事と関係のない日々のスナップや過去の写真、また大好きな蝶の写真を中心にアップしていきます。家具に興味のある方はリンクトップの会社ホームページにも是非遊びにいらして下さい。

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