主に蝶の写真を中心にアップします。

naoggio写真日記

         だいぶ遡るが昨年のクリスマスシーズン。近所の公園で井上信道さんの彫刻に再会した。井上信道さんにつ
         いては昨年4月19日(CLICK)4月20日の記事(CLICK)で書かせて頂いたが、私にとってとても思
         い出深い人物だ。
         自宅からほど近い「反町公園」。今では街中の地味な公園だが、実は幾多の変遷を経て今に至っている。
         1900年から1941年までは遊郭。戦中は贅沢と見なされて職工の宿舎などに使用され、1945年に
         空襲で消失。1949年には日本貿易博覧会の第2会場となった。その後10年間はこの博覧会のパビリオ
         ンが横浜市庁として使われた。横浜市庁がもとは神奈川にあったという事は、あまり知られていないのでは
         なかろうか。

         私が物心ついたのは横浜市庁がちょうど関内に移転した頃だろう。雑草も茂り始めた物寂しいがらんとした
         敷地の中程に円形のプール状の噴水があって、その内壁の数カ所に取り付けられたライオンの口から流れ出
         る水と、噴水に飛び込んで嬉しそうに泳いでいた飼い犬のことをぼんやりと思い出す。
         余談だがこの噴水の思い出は長い事私の意識に影響を与えていたように思う。石で作られたこの噴水で感じ
         た日常生活にはない静謐さが、幼心に西洋文化のイメージとして刻み込まれたような気がする。

         さらに1963年からはここが遊園地となり、ジェットコースターやコーヒーカップ、ゴーカート、トラン
         ポリン、プールなどが設置されて賑やかになった。当時の自宅から歩いて2〜3分の場所であったから私も
         ずいぶんお世話になった。
         その後遊園地としては次第に衰退し、現在の公園の姿になっていった。井上さんの彫刻もその頃の公園整備
         の一環として設置されたものだろう。
         遊郭〜宿舎〜博覧会場〜市庁舎〜遊園地〜公園・・・こんな変遷をたどった場所は他にはまずないに違いな
         い。

         今の姿の公園となってからは全く訪れる事がなくなっていたが、娘が生まれると自転車の練習をさせるのに
         度々訪れるようになった。しかしその当時は井上さんの事はすっかり忘れていて、公園の一角に置かれた裸
         婦の彫刻も何気なく見ていただけで特に興味は引かれなかった。子育て中というのはそんなものかもしれな
         い。

         今はまたあまり訪れる機会のなくなった反町公園だが、たまたまこの日公園の隣の区役所に用事があったの
         で、そのついでに公園を歩いてみた。そして久しぶりに彫刻を見て「おやっこれは、そうだ、ここにも信道
         さんの作品があったんだな」と思い出した次第である。
   
         <Leica M3 DS / DR Summicron 50mm f2 ACROSS100>


 
           12月25日、近所のケーキ屋さん「アトリエ菓舎」にて。クリスマスのささやかなディスプレイ。



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            スキー板とストックのディスプレイが可愛らしかった。



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            12月26日、反町公園におかれた井上信道さんの彫刻『陽』。



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            井上さんは器用な方ではなかったように思う。この裸婦像も素朴な造形の中に対象の内面を感じ
            させる作品だ。



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            メタセコイアという樹は存在感がある。



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            公園の反町駅寄りの入り口に小さな噴水がある。亀とライオンのレリーフがあしらわれている。
            亀は神奈川の伝説である「浦島太郎」に因んだものだろうが、ライオンはどうだろう・・・もし
            かしたらかつてこの敷地の中ほどにあった噴水の、ライオンの吐水口のメモリアルなのではなか
            ろうかと思ったが事実は確認できていない。







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         新春、丸善日本橋店の3階ギャラリーで「木版画で彩る日本の四季展」という展覧会があり、何度かフィー
         ルドでもお世話になっているkazenohaneさん(CLICK)が出品されていたので4日に見に行ってきた。
         植物、鳥、昆虫、風景など、日本らしい題材を木版画や芋版画で表現した作品の数々はどれも細やかな愛情
         に溢れていて好感が持てた。学生時代から5〜6年木版画を手掛けたに過ぎない私が言うのもおこがましい
         が、各作家の技量もかなりのレベルで、その点でもとても見応えのある展覧会だった。


          作品の前に立つkazenohaneさん。



         以下にkazenohane さんの作品の写真を掲載させて頂く。蝶の版画もあったが、そちらはご自身のブログの
         12月18日の記事でご紹介済みなのでそれ以外の植物の版画だ。
         的確な構図と美しい色彩、そして木版画という技法的制約の中での見事な対象表現。作品の前に立つと、黒
         い背景に浮かび上がる艶やかな野の草花の生気が不思議な力強さを秘めて心に染み渡ってくる。
         kazenohaneさんの画家としての力量を堪能できる素晴らしい作品の数々だった。
         写真は当日許可を頂いて会場で撮影した写真をレタッチソフトで若干修正したものなので、ガラスの写り込
         みや色彩などお見苦しい点も多いと思うがご容赦願いたい。


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         kazenohaneさん、当日はお忙しい中お相手頂いた上、作品の撮影、ブログ掲載の許可も下さりありがとう
         ございました。深くお礼申し上げます。




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         3月24日は仕事の合間に東京ステーションギャラリーで開催中の「ジョルジョ・モランディ - 終わりなき
         変奏」を見てきた。モランディは大好きな画家の一人だがまとめて作品に触れる機会は少なく、ありがたい
         展覧会だった。
         展示されていた作品は全く素晴らしいの一言で、これは見ておいて損のない展覧会だと思ったが、近頃の展
         覧会の常で、作品の展示が妙なテーマ別に分類されているのが嫌だった。研究者や企画屋さんや、学芸員の
         仕事がなくなってしまうのは困りものだが、普通に年代順に並べてもらうのが一番見易いし理解し易いと思
         う。芸術家の気持ちなんて、所詮凡人には理解できないものだし、企画した人間の視野に、無理に作品を当
         てはめたような展示の仕方はとても窮屈な感じがしてむしろ迷惑だ。そんな事は見た人間が自分で考え紡ぎ
         直すべき事なのではないだろうか。

         図録から何枚かピックアップして掲載しておく。図録の色再現より私の見たオリジナルの色調に忠実になる
         よう心がけた。

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         風景 1942


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         静物 1948


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         静物 1951


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         静物 1955


         以下は当日東京駅から会社に戻る途中と会社からの帰宅途中に撮影した写真。
         撮影は全て OLYMPUS OMD E-M5 MKⅡ / P.Angenieux Paris 25mm F0.95



         昼食のため初めて「丸の内オアゾ」に入った。エスカレーターから正面のカーテンウォールを見た所。


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         1階にはドゥバイヨルのカフェが入っていた。世界初とか。バレンタインの時にドゥバイヨルのチョコレー
         トを食べたがとても美味しかった。このカフェではチョコレートとワインのマリアージュが楽しめるそうだ。
         時間がある時是非一度行ってみたいものである。

         

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         とてもセンスの良いインテリアで居心地良さそうに見えた。



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         オアゾを出ると濃いピンク色の蕾がほころびかけていた。なんの花だろう。(トリミング)



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         東京駅の軒を支えているアイアンワーク。(トリミング)



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         KITTE の上のJPタワーは正面が細長い逆三角形にくぼんでいるので変な写り込み方をする。(トリミング)



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         同上(トリミング)



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         表参道駅地下道の DOCOMO の宣伝。「iphone 6で撮影」とあって色々な写真が貼られている。
         その中のこの1枚。蝶はオオカバマダラのようだが、これはちょっと昆虫虐待? 
         真相はわからない。(トリミング)



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         表参道のMax Mara のショーウィンドー。



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         同正面入り口。このデザイン、好み。(トリミング)



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         スキンケア「イソップ」のショールーム。正面のガラスに保湿マスクのボトルが取り付けてある。勝手に使
         っていいのかな?



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         TOM DIXON LONDON
         

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         宮益坂上の歩道橋から青山通りを見る。



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         自宅付近で。







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10月28日の記事の続きです。
ヨコハマトリエンナーレ 2011 も残す所あとわずか5日間となってしまいました。
長い会期だと思っていましたが早いものですね。写真を撮った作品でまだ紹介していなかったものをアップしておきます。


マッシモ・バルトリーニ の足場パイプを用いた自動演奏パイプオルガン。きれいな音色で驚きました。
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ヨアヒム・コースターの映像作品。毒蜘蛛に噛まれた時に踊る事によって解毒するという民間伝承(タランティズム)を題材にした作品です。画面の中の人達がトランス状態に近づきひたすら踊り続けます。



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会場に入ってすぐのホールに置かれたイン・シウジェンの作品。
一人の人間の着ている服をまるまる均等な幅に裂いて、フィルムケースのような缶に巻いて収めた物をたくさん並べてあります。
この手法そのものが非常に観念的で、私にとっては難解で馴染みにくい作品でした。
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壁に掛かっているのは缶の蓋で、中身の解説が刻印されています。
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オノヨーコの作品。
中を歩けます。中心の狭い部屋には1台の電話が置かれています。彼女の作品はいつも象徴的です。
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これで ヨコハマトリエンナーレ の記事は終了です。
今回のトリエンナーレ、ざっと見た所バラつきがあり傑作ぞろいとは言い難いですが、まあ文化祭のような催しなので。
お近くにお住まいでまだ行かれていない方、今度の日曜日までにお暇があったら是非覗いてみて下さい。
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昨日の最初の記事の続きです。
今回はルーマニア生まれのアーティスト ミルチャ・カントル の映像作品一本です。
ポスターに使われたのでどういう作品か興味を持たれた方も多いかと思います。
会場ではもちろん動画撮影は禁止なので、スチルでできるだけ作品の雰囲気を再現してみました。



クィーンズ・スクェアに飾られた大ポスターです。




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登場するのは白い服を着て箒を持った7人の女性

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地面は一面白い珪石のような砂で被われ、彼女達が歩いた後にはくっきりと足跡が残ります。

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巧みなカメラワークが彼女達の行進を象徴的な印象に仕立てて行きます。

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前を行く女性の足跡を、続く女性が箒で掃いて消して行きます。

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足跡を、ひたすら消して行きます。

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足跡を消しながら果てしなく続く行進

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通り過ぎたかと思うとまた現れ

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やがて列は回転する円へと変わって行き誰の足跡も残らなくなります

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次第にカメラが上へと引いて行き

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さらに引いて行き

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とうとう何も見えなくなります

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けれども少しするとぼんやり黒い影が

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再び彼女達が現れ行進が続きます


さて、いかがでしたか?
作者は何が言いたかったのでしょう、人生が徒労の積み重ねに過ぎないという風刺でしょうか?
それとも徒労ではあるけれども清澄で美しいというオマージュでしょうか?

なかなか秀逸な映像作品だと思いました。
 
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プロフィール

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Author:naoggio
青山学院の近くで、オーダー家具のショップをやっています。
このブログでは仕事と関係ない趣味の写真を中心に、日々の出来ごとや思い出など書いて行こうと思います。
家具に興味をお持ちの方は、リンクトップの「order furniture standards」の方にも、是非遊びにいらして下さい。

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