主に蝶の写真を中心にアップします。

naoggio写真日記

         3月14日の YASHICA YE、そして4月10日の BARNACK LEICA とオールドカメラの記事を二つ載せま
        したが、もう一つMinoltina-P の事を書いておきます。叔父の遺品でずっと使っていなかったのですが、この
        ところ少し時間ができたので初撮りしてみる気になりました。

150424TG3P4240043.jpg

         Minoltina-P 1964年発売のセレン露出計内蔵プログラムEEカメラで、Minoltina-Sの下位モデル。-Sは距離計
        連動型で、-Pの方は距離目測となっています。Minoltina は Minolta をラテン系の単語のように女性形にしたネ
        ーミングでミノルティーナと読むものと思っていたのですが、ネットで検索してみるとミノルチナが正解なんだ
        そうです。
         レンズは ROKKOR 38mm f2.8 で、当時評判の良いレンズでした。シンプルな箱形デザインのボディーはス
        ッキリとしたデザインで実に魅力的。ただ、その頃ブームとなったハーフサイズのPEN などに押されて、売り上
        げはあまり伸びなかったそうです。        

    150424TG3P4240083.jpg    150424TG3P4240066.jpg
        上から見ると単なる箱形ではなく微妙なカーブを描いているのがわかります。右はメーター部分のアップ。
         
         このカメラの最大の特徴は軍艦部に組み込まれた正方形のメーターです。左側の細い緑の針がピンとリングと
        連動していて、距離目盛りの代わりに遠景、中景、近接を示す可愛らしい絵が描かれています。ピントはこれを
       見ながらだいたいの所に合わせて妥協するか、レンズ側のピントリングの目盛りを見ながら決め打ちする事になり
       ます。
        露出は右の赤い針が受光部が受けた光量によって上下し、それに緑の太い針を会わせる事によって適正露出が得
       られます。緑の太い針はレンズ基部の露出リングと連動していて、露出リングを回す事によって絞りとシャッター
       速度が変わる仕組み。これは簡単で良いのですがプログラム以外は使えないという欠点があります。
        要は素人に絞りだ、シャッター速度だと言ってもわからんだろうからイージーに撮れるというイメージを打ち出
       そうと、そういう事? 或は女性ユーザーの取り込みも狙ったのかもしれません。でも解説書を読んでみると一概
       にそうとも言い切れない気がしてきました。せっかくなのでちょっと感動的な解説書の一部をご紹介しましょう。

150424TG3P4240144.jpg解説書の表紙。ベースはきれいな若草色。


150424TG3P4240146.jpg        1ページ目はいきなり"Congratulations !"で始まります。「おめでとうございます。あなたは今や最先端カメラ
       のオーナーです」という調子です。

   150424TG3P4240147.jpg  150424TG3_2P4240150.jpg
        3〜4ページ目にこのカメラの主な特徴が集約されて書かれています。簡単な露出操作やピント合わせ、高性能な
       レンズ等について書かれていますが、レンズについてはしっかりレンズ構成にまで触れられています。それにして
       もページデザインが実に秀逸です。

   150424TG3P4240152.jpg  150424TG3P4240167.jpg
                   随所に登場するモデルさんは美人ぞろい。当時を思い出します。

   150424TG3P4240160.jpg  150424TG3P4240163.jpg
        左はEV値によるシャッター速度と絞り値の変化をグラフにしたもの。右は作品例。お祭りの写真ですね。

        さらにパララックスや解像度に触れられている箇所もあり、お手軽を強調しつつも押さえる所はしっかり押さえ 
       た内容となっています。もっともっとお見せしたいくらいですがこれくらいにしておきましょう。



        さてACROSS 100を装填して実際街に出て撮影してみると、簡単なはずのこのカメラ、けっこう骨が折れます。
       昨今のデジカメだってカメラ任せで撮れば同じじゃないかと思ったのですが。まず露出ですが、セレン式露出計の
       受光角度が不明なので角度を変えて針の動きを見てみるとけっこう広角で空の明るさを拾っているようです。この
       日は晴れていたので、これだと日陰が必ず露出不足になるなと思ってカメラを下に向けてみました。ですがこれだ
       と軍艦部のメーターは見えません。そこでカメラを天地逆に持って、地面の方を向け、赤い針に緑の針が合うよう
       に露出リングを回しました。我ながら滑稽でまるでミスター・ビーンになった気分です。そしてピントです。メー
       ター窓の絵は可愛くていいのですがさすがにアバウトすぎて不安。で、レンズの距離メモリを読もうと思ったので
       すが、これがけっこう小さな文字で老眼の私には難敵です。日陰で絞り値もわからずだいたいのピント合わせでは
       38mmという焦点距離はいかにも不安。それではシャッター速度を犠牲にしても少し絞って、なんて思っても、そ
       もそも絞りリングがありません。といった感じで、1枚目を撮る時はだいぶ時間を使ってしまいました。
        でも数枚撮影しているうちに、このカメラは気楽に撮るカメラなんだなと納得。あとは適当にピン、ピン(実際
       シャッター音がピン、という音です)と。
        結果は、やはり暗めの場所ではピント、露出共に崩れ易いですが、半分以上の歩留まりでそれなりに写っていま
       した。
        画質に関してはこのレンズ、なかなか捨てがたいですね。解像度もまずまずで、コントラストのあるきれいな絵
       が撮れるように思います。

   150415minoimg553.jpg


                     150415minoimg556.jpg


        150415minoimg559.jpg


                150415minoimg564.jpg


     150415minoimg565.jpg


                   150415minoimg567.jpg

        いかがでしょうか。フィルムをスキャンしたものですが写りの特徴はなんとなくおわかり頂けるかと。今回は街
       中で撮影したので似たような写真ばかりになってしまいましたが、海辺なんかではまた違った写りが楽しめるのだ
       ろうと思います。このカメラは日陰に入ってじっくり撮るようなカメラではないのでしょう。太陽の国イタリア的
       呼称(私は勝手にそう信じています)に象徴されるように、輝く太陽のもと、気楽にピン、ピン、とやるカメラな
       のだとこじつけました。


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  1. カメラ
  2. / trackback:0
  3. / comment:2
  4. [ edit ]

  1. 2015/04/26(日) 10:07:49 |
  2. URL |
  3. ダンダラ
  4. [ edit ]
このカメラ、フィルムの巻き上げは背面のレバーで行っていたのでしょうか。
私が結婚して子供ができたころには、キャノンデミと言うのを使っていましたが、ピントは固定焦点だったような。
それでも結構よく写りました。
歩いている男性の足元の微妙なブレとかは狙ったものではなくて、カメラのせい(おかげ)なんでしょうかね。

Re: タイトルなし

  1. 2015/04/27(月) 11:11:37 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>ダンダラさん
コメントありがとうございます。
巻き上げは背面のレバーで行います。
このレバーが薄い金属板でいかにも安っぽいのですが、コストと大きさを押さえるためこうなったのだと思います。
キャノンデミ、そうだ、ありましたね。
調べてみたら色々なタイプがあるようですが、最初のデミはハーフサイズ28mmなので絞り値によっては固定焦点でも大丈夫だったのかもしれません。
画像を見るととても可愛らしいカメラなので欲しくなってしまいました(汗;
動体のブレですがフィルムがASA100ですので日陰だとだいたいいい感じにブレてくれます。
おじさんの写真では狙っていませんが下から2枚目の女性の時にはブレを狙っていました。

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青山学院の近くで、オーダー家具のショップをやっています。
このブログでは仕事と関係ない趣味の写真を中心に、日々の出来ごとや思い出など書いて行こうと思います。
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