主に蝶の写真を中心にアップします。

naoggio写真日記

         連休だというのに停滞している秋雨前線のせいかずっと天気が悪い。晴れ間が出る事もあるが長続きせず、
         この日も天気予報を見て遠征はキャンセル。朝のうちに『日本丸』の見学に行ってきた。         
         1985年にこの地に係留されて早31年も経つ。係留された当時、紅葉坂を下って行って突然目に飛び込
         んできた、展帆した美しい帆船の姿に感動しつつも、恥ずかしながら一度も内部の見学をした事がなかった。

         日本丸は氷川丸と同じ1930年に完成した大型練習帆船である。ラメージ・エンド・ファーガッソン社(
         スコットランド)の設計で、神戸の川崎造船所に於いて造船されている。
         この時代の船舶の宿命で、太平洋戦争中は氷川丸と同じように軍に徴用された。氷川丸が戦地で病院戦とし
         て働いたのに対し、日本丸は内地での輸送任務を行い、終戦後は引き揚げ船として多くの人員を運んでいる。
         さらに朝鮮戦争時にも米軍人や韓国人避難民の輸送に当たっていたらしい。

         主目的は練習船であるから、各地の海上技術学校の学生等の実習の場であった。帆船での遠洋への船出に、
         学生達の胸は踊った事だろう。乗船してみると、練習船らしい華飾なき船内ながら、かつてこの船で大洋を
         渡った若人達の活気がまだそこここに残っているような気がして、こちらの気分もなんとなく昂揚する。
         氷川丸はもう動かす事はできないけれど、この船は今でも動かそうと思えば動くように整備を受けているか
         ら、それも何処となく活気を感じる原因なのかもしれない。ただ近年は大規模修繕は行われておらず、老朽
         化が進んでいると聞く。
         いかなる文化遺産もそれを維持してゆくには相応の予算を必要とするが、色々な点で縮小に向かおうとする
         時代に、そのような予算を捻出する事は住民の負担にもなるし、是非を問うてしまえば難しい問題となる。

         それでも全ての帆を広げる「総帆展帆」は今でも年に10回ほど催されていて、全てが人の手で行われるそ
         の作業は、訓練を受けた全国のボランティアの方々によってなされている。展帆の他に甲板ボランティアと
         いうのもあって、こちらは船の美観を保つための清掃や磨き上げを行う。ボランティアへの参加者は多いよ
         うだから、帆船に対する人々の関心はけして低いものではないのだろう。
         市民の理解の上で「太平洋の白鳥」と呼ばれた美しい帆船が、これからも永くその姿を留めてくれればいい
         なと思う。



 160919α72summaDSC06448
         <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
         日本丸メモリアルパークでは 第29回 写真展『波頭を超えて』が開催されていた。船乗り達が世界各地
         で撮影した写真で素晴らしい作品が多い。ドックを取り囲むように多くの写真が展示されていた。



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         <EOS 6D / Super Angulon R 21mm f4>

 

            1609196danguIMG_2278.jpg
            <EOS 6D / Super Angulon R 21mm f4>
            甲板に足を踏み入れるとまずマストの高さに驚かされる。



 1609196danguIMG_2312.jpg
         <EOS 6D / Super Angulon R 21mm f4>
         縄梯子であそこまで登って作業するのだからボランティアの方々もたいへんだ。



            1609196dameIMG_2290.jpg
            <α7II/Leitz Apo Macro Elmarit R 100mm f2.8>
            ここは機関航行する時の操舵室。



 160919α72summaDSC06450
         <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
         同上。



            160919α72summaDSC06455
            <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
            同上
            


            160919α72summaDSC06482
            <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
            船底の清水タンクから甲板に水をくみ上げるための手動ポンプ。電動ポンプがなかった時代には毎朝
            若い船員がこれで水を汲み上げていたらしい。かなりの重労働だったと説明文に書かれていた。



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         <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
         消火用ホースのケースと甲板の明り取り。



 160919α72summaDSC06497
         <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
         回すとどうなるのだろう? どうして横一列に並んでいないのだろう?



            160919α72summaDSC06499
            <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
            こういう実用一点張りの金物が練習船らしくていい。壁の傷の下に睫毛を書きたくなってしまっ
            た。
         


            160919α72summaDSC06521
            <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
            階段周りは手摺の擬宝珠のデザインなども凝っていてちょっと優雅だ。



 1609196danguIMG_2336.jpg
         <EOS 6D / Super Angulon R 21mm f4>
         医療室。



 160919α72sunnaDSC06501
         <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
         実習生船室。



            1609196danguIMG_2322.jpg
            <EOS 6D / Super Angulon R 21mm f4>
            船室から外を見る。メインマストが突き刺さっているがかなり傾斜しているのがわかる。
            


            160919α72summaDSC06532
            <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
            帆走時の操舵はここで行う。帆走時は帆の状態を見ながら操舵するため、舵輪は船の最後尾にある。



            160919α72summaDSC06550
            <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
            甲板上の羅針盤のケース。



            160919α72summaDSC06544
            <Sony α7Ⅱ/ Leitz Summarit 5cm f1.5>
            ふたを開けてみた。






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  1. 横浜風景
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日本丸

  1. 2016/09/29(木) 19:23:29 |
  2. URL |
  3. kazenohane
  4. [ edit ]
こんばんは。
日本丸の外観は撮影したことがありますが、内部は見たことがないので、とても興味深いですね。
内部のいろんな機器は、やはり戦前に建造された船ですね。
手動ポンプ、昔の手押しポンプ井戸みたいで懐かしい感じがしました。
ラストの写りこみのある写真、素敵な心象風景ですね。

Re: Re: 日本丸

  1. 2016/10/01(土) 09:06:35 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
> kazenohane さん
お早うございます。
日本丸は1988年に大規模な改修を受けていますが、基本的には戦前の設備、内装が残されているので
内部を巡ってみるとやはり氷川丸と同時代の船だなあと感じますね。
およそ2300総トンの船なのでそれほど広くはありませんがけっっこう楽しめます。
今回は写真を掲載しませんでしたが、艦長室や機関室、厨房なども面白いです。
最後の写真はケースの中のちょっと不思議な世界に感動しながら撮りました。
目を留めて下さってありがとうございます。

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青山学院の近くで、オーダー家具のショップをやっています。
このブログでは仕事と関係ない趣味の写真を中心に、日々の出来ごとや思い出など書いて行こうと思います。
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