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日々のスナップ、風景、そして蝶の写真など

naoggio写真日記

イシガケチョウは私にとってとりわけ思い出深い蝶です。
小学生から中学生にかけての頃、蝶の採集に夢中だった私が、ためつすがめつ眺めていた日本の蝶の図鑑の中で、一番採ってみたかった蝶がこのイシガケチョウでした。
縦長の変わった翅の形に地図のような奇抜な模様、こんな蝶が現実に存在するとは信じられない思いでした。
当時の私はこの蝶が、その翅の模様に似た砂礫地や石垣に止まって、静かに翅を開いたり閉じたりしている様子を想像し、是非ともそんな様子をこの目で観察し、できれば私の標本箱にその姿を納めたいと考えていました。
しかしながら関東在住の私にとって、関西以西にしか分布しないイシガケチョウは、なかなか手の届かない遠い存在でした。
ところが中学1年の夏、思いもかけずチャンスが訪れました。和歌山県で地元の山岳会の副会長をしていた叔父から家族キャンプへのお誘いがあったのです。
私はイシガケチョウに会えるかもしれないという期待を胸に、開業してまだ5年目の新幹線に乗り込み、勇躍関西に向けて出発しました。
キャンプの目的地は大峰山。20人近い大パーティーでした。
本格的な山登りはほとんど無経験の私にとって、吊り橋や崖の連続する登山道はけっこう怖かった記憶がありますが、滝壺の近くで張ったキャンプ自体は本当に楽しいものでした。
けれども蝶に関しては、8月中旬という季節のせいもあったでしょうが、4日間のキャンプ中、ほとんどめぼしい蝶も見られず、1~2度見かけたアサギマダラ(当時は今よりずっと数が少なかったのです)にも逃げられてしまうという情けない状況でした。
迎えた最終日の曇り空の下、私は意気消沈のまま山を下り始めました。
そして30分ほど歩いて広い河原に出た時です。20メートルほど前方に白い蝶の姿が見えました。何か飛び方が変です。理由のない確信のようなものが頭にひらめきました。河原のゴロゴロした岩礫の上を、それこそ飛ぶように走り、手にしていた虫取り網を夢中で振ったこと、そしてかなり傷んだ個体ではありましたが、網の中にまぎれもないイシガケチョウの姿を見いだした時の興奮を、今でも昨日のことのように思い出します。
その後、南紀や四国の金比羅さん等数カ所でイシガケチョウに出会う機会を得ていますが、カメラに収めることができたのは35年後の2003年になってからでした。
  

イシガケチョウ 2003年8月30日 西表島 EOS10D Macro100mm
イシガケチョウ1



あまりに暑いせいでしょうか、この時のイシガケチョウはみな葉の裏に止まっていました。データは同上です。
イシガケチョウ2



下の画像は多摩動物公園のインセクタリウムで撮影しました。面白い画像だったので掲載しておきます。
野外でこんな写真を撮影してみたいと思っています。
2004年2月11日 多摩動物公園 以下同上
イシガケチョウ交尾









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  1. / trackback:0
  2. / comment:14
  3. [ edit ]

No title

  1. 2011/01/15(土) 23:49:48 |
  2. URL |
  3. ダンダラ
  4. [ edit ]
最後の写真、オオーと思ってしまいましたが、多摩動物園でしたか。
でも交尾自体は滅多に見られないシーンなので貴重ですね。
野外でこんなシーンを撮影してみたいものです。

No title

  1. 2011/01/16(日) 00:00:36 |
  2. URL |
  3. hayenokaze(南風)
  4. [ edit ]
イシガキチョウですが、ここ数年、生息地域を拡大しているように思います。
ごく普通に、見ることができるようになりました。

ところでイシガキチョウって、止まるときどうして頭が下になるんでしょうね。
気になってしかたありません。

No title

  1. 2011/01/16(日) 11:29:23 |
  2. URL |
  3. midori
  4. [ edit ]
会ってみたい蝶のひとつです。美蝶ですよね。関西方面にしかいない蝶に出会ってみたい今日この頃です。
まずは、“ミカドアゲハ”かな!?千葉でも見られるとか...

No title

  1. 2011/01/16(日) 12:46:29 |
  2. URL |
  3. clossiana
  4. [ edit ]
先日は寄らせて頂きましてありがとう御座居ました。
色々のお話をお聞かせ頂き楽しかったです。今度は何処かフィールドでお会いしたいですね。。特に飛んでいる時にウラギンのように見えると仰られていた蝶等を見に。。

最後の一枚、珍しさと美しさ、両方に圧倒されました。

Re: No title

  1. 2011/01/16(日) 13:40:33 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>ダンダラさん
ヒエ~、ゴメンナサイ! 禁じ手を使ってしまいました。
誤解を防ぐため、タイトルの後ろに注意書きを入れておきました。
多摩動物公園には一時期けっこう通いました。イシガケチョウはいつ行ってもたくさん見られましたが、
こんな画像はなかなか得られないので掲載してみました。
いつか野外でこのようなシーン(しかも背景が海だったりして)、撮影したいです。・・・妄想です。

Re: No title

  1. 2011/01/16(日) 13:49:49 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
> 南風さん
本当ですか!?
・・・するといつかは関東地方に定着する可能性も・・・
そうなったら楽しいだろうな、今からイヌビワやイチジクをせっせと植えておかなくては<笑>。
冗談はともかく、調べてみますと確かに少しずつ分布域を広げているようですね。
でもやっぱりイシガケチョウには憧れの南の蝶でいて欲しいです。

Re: No title

  1. 2011/01/16(日) 13:59:28 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
> midoriさん
私もまたイシガケチョウに会いに行きたいです。
ミカドアゲハが千葉で見られるとは初めて聞きました。すごいですね、是非見てみたいです。
吸水が撮影チャンスでしょうが、西表で見た時の印象だとけっこう敏感な蝶でした。
結局満足に撮影できなかったように思います。

Re: No title

  1. 2011/01/16(日) 14:15:03 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>clossianaさん
こんにちは。こちらこそお越し頂き本当にありがとうございました。
そうですね、ウラギンみたいに見える奴、是非ご一緒しましょう。
私はけっこう未撮影種が多いので、これからも色々教えて頂けるとありがたいです。
たとえば年2回発生する小さなセセリチョウとか・・・

No title

  1. 2011/01/16(日) 18:10:29 |
  2. URL |
  3. otto-N
  4. [ edit ]
イシガキチョウは、昨年初めて沖縄で見ました。実は、この数年、沖縄の梅雨明けに、チョウの写真のためではなく、スノーケリングをしに毎年沖縄に行ってますが、それまで見たことが無かったのが不思議です。那覇の首里城で、ずいぶん白っぽいミスジチョウが飛んでると思ったのが、イシガケでした。このチョウ、なかなか敏感で、吸水しているのをやっと撮りました(このときはまだコンデジでした)。沖縄には、今年もまた行く予定ですが、チョウの写真を撮ることは、1人の時間がなくなかなかできず、作戦が必要です。

Re: No title

  1. 2011/01/16(日) 20:33:52 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
> otto-Nさん
私は沖縄は西表に1回行ったきりで、それもほとんど家族と一緒に行動していたので蝶の撮影はあまりできませんでした。
それでもこちらで見られないものを何種類か撮影できたのでまたおいおいアップして行こうと思っています。
蝶もいいですがスノーケリングも楽しいですからね。西表では家内と子供はクマノミを見つけてはしゃいでいました。
しかしながら帰ってきて蝶の写真が少ないのもいかにも寂しいです。otto-Nさんの「作戦」に期待です。

No title

  1. 2011/01/17(月) 01:52:04 |
  2. URL |
  3. papilabo
  4. [ edit ]
ウラギンみたいに見える奴…?私には全くわかりませんが、年2回発生する小さなセセリならわかります。私の大好きな蝶ですから♪いることを信じて、飛ぶまで待つ気持ちの余裕が撮影につながります(^^)
↑着物のアクセサリーおしゃれですね。蝶モチーフはもちろん好きですが、蝉モチーフの方が外国っぽくて珍しいですね。

Re: No title

  1. 2011/01/17(月) 10:45:47 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
> papilaboさん
「ウラギンみたいに見える奴」は、ミドリシジミ類で、♂と♀で裏の模様が全く異なる奴です。
セセリの方は多分間違いなく思ってらっしゃる通りです。
そうなんですよね、でもその心のゆとりが難しいです・・・。
私は、せっかちなくせにのろまなので、撮影に行くと、
飛ぶまで待つことができず、飛び出すと人に先を越されるというタイプかも・・・ v-404
着物のアクセサリーのことですが、おっしゃるとおり、セミやタマムシには、どこかアール・ヌーヴォーを感じさせるようなエキゾチックな感じがあります。
今回は掲載していませんが、トンボをモチーフにしたもの等、エミール・ガレで見たようなデザインのものもありました。
どちらが先かはわかりませんが。

滝と蝶

  1. 2013/05/31(金) 15:28:47 |
  2. URL |
  3. カーコのダンナ
  4. [ edit ]
そうでしたか、子供のころは虫取り誰でもやってましたね。
しかし、私は標本!というものを作成した事が無いので、よく分かりませんが。
小学校の理科の時間に標本作成があったような気が?
好奇心旺盛!な人間は成長する!とか言いませんかね?
私も2年ほど前に近所の生駒山でイシガケチョウを撮ったのです。
南国の蝶で大阪には居ない!と思い込んでいただけにドッキリ!しましたが。
しかし、妻の実家の屋久島へ行ったら、そこらじゅうに飛んでました(;^ω^)
昨今の温暖化によるチョウの生息域が北上しているのが分かりますね。

Re: 滝と蝶

  1. 2013/05/31(金) 20:48:58 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>カーコのダンナさん
4連続コメ、ありがとうございます。
現在蝶の写真を撮っておられる方々の多くは虫採り少年だったのではないでしょうか。
最近まで現役の採集家でカメラに転向された方も多いですし、両刀使いの方もいらっしゃいます。
デジカメの普及がこのジャンルでも一気に愛好家の数を増やしましたね。
奥様、屋久島のご出身だったんですか。
屋久島は何度も行こうと思ったのですがとうとう行く機会が無く今日に及んでしまいました。
もう縄文杉まではとてもではありませんが歩けないと思います。
イシガケチョウ、関東にも進出してくれないかなあ(笑)。

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Author:naoggio
横浜でオーダー家具のお店をやっています。このブログは仕事と関係のない日々のスナップや過去の写真、また大好きな蝶の写真を中心にアップしていきます。家具に興味のある方はリンクトップの会社ホームページにも是非遊びにいらして下さい。

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