FC2ブログ

日々のスナップ、風景、そして蝶の写真など

naoggio写真日記


タカネヒカゲは日本では本州中部、それも北アルプスと八ヶ岳の標高2500メートル以上の高山だけに棲息する生粋の高山蝶。「ハイマツ仙人」というあだ名があるくらい、下界と隔絶された場所に棲む日本の高山蝶の代表格です。
子供の頃からいつかその姿を見てみたいと思っていましたが、発生時期である7月中旬から8月上旬に生息地を訪れる機会がなく、初めてその姿を見る事ができたのは1977年のことでした。
この時は登山初心者4名を伴っての山行でしたが、北小谷駅から歩き始めて風吹大池で幕営、翌日白馬大池、翌々日白馬岳まで往復して蓮華温泉に下るという行程でした。
当時の風吹大池周辺はまったくの別天地。北小谷から1時間程歩いたところで他の登山者とすれ違って以来、白馬大池付近までの2日間とうとう誰にも会う事がありませんでした。



風吹大池近くの湿原「神の田圃」。本当に美しい場所でした。この湿原のほとりにテントを張り過ごした一夜は忘れられない思い出です。(1977年8月1日)


img203_1.jpg
三国境下から見上げる白馬岳(1977年8月3日)。性能の悪いテレコンをつけたので周辺部がひどくボケています。


img207_1.jpg
白馬岳の稜線で初めて見たタカネヒカゲ(1977年8月3日)。写真はこの1枚をなんとか撮っただけ。PENTAX SPと50mm F1.8で撮影しています。でも長い間待ち続けた出合いには感動しました。
その後、後立山連峰には何度か行っていますがタカネヒカゲの時期には行っていません。ボロボロの個体を見かけた事はありますが撮影はしませんでした。


27年後の2004年、再びタカネヒカゲに会いたくなって白馬岳に登りました。今度はデジイチ(Canon20D)がお供です。


3852 のコピー
三国境から雪倉岳への稜線より望む白馬三山(2004年7月22日)。これくらいの画像がお手軽に得られるデジイチのありがたさを痛感しました。


3762_RT8 のコピー
三国境から雪倉岳へ向かって下り始めるとタカネヒカゲが飛んできて目の前の三角の岩に止まってくれました。


3774_RT8 のコピー
止まって少しするとこの蝶の習性で体を横倒しにします。体を温め風をよけるためでしょうか。横倒しになった蝶がうまく写せるように撮影位置を移動すると、なんと蝶の向こうに残雪に囲まれた雪倉ノ池が青々と見えているではありませんか。


3767_RT8 のコピー
広角レンズは持っていなかったので100mmマクロをできるだけ絞り込んで撮影しました。技術がつたなくこんな写真しか撮れませんでしたが、この時は体が震えるくらいの感動を覚えました。


3797_04.7.22白馬岳
岩礫の間で風を避けている個体も観察できました。タカネヒカゲの翅裏の模様は周囲の岩の模様にそっくりでした。


3858_RT8 のコピー
撮影しているうちにこの岩の凹みにも陽が差してきました。地味ですがなんというきれいな模様なのでしょう。



3804_1_RT8 のコピー
他にもいくつか別のショットを撮影し、気分良く白馬大池に下る途中。何度かライチョウも顔を出してくれました。


3907_1_RT8 のコピー
こちらはオスだと思います。


3930 _1のコピー
余韻を楽しみたくて白馬大池でもう一泊。翌朝撮影した天上の楽園の様子です。

2004年以来高山には登っておらず、従ってタカネヒカゲにもお目にかかっていません。
でもチャンスがあれば是非ともまた会いたい蝶です。
早いもので2004年からすでに8年が経ってしまいました。2004年を最後にはしたくないなあと思ってはいるのですが・・・



スポンサーサイト




  1. / trackback:0
  2. / comment:16
  3. [ edit ]

感動!

  1. 2012/02/02(木) 05:03:45 |
  2. URL |
  3. ごま
  4. [ edit ]
感動が伝わってきました。
いつか見てみたいとは思いつつ、足腰の弱ってきている私にはタカネヒカゲは難題です。
でも、何時か!

No title

  1. 2012/02/02(木) 12:56:24 |
  2. URL |
  3. ダンダラ
  4. [ edit ]
白馬のタカネヒカゲにはチャレンジしたことありませんが、良い雰囲気の場所ですね。
逆光の写真も良いし、雪倉ノ池背景の写真も良い感じです。
白馬大池の写真はnaoggioさんの作画能力が遺憾なく発揮されていますね。
気楽にチャレンジすることは出来ませんけど、私も昨年虫林さんとご一緒できて32年ぶりにチャレンジしてみました。
ガスが出て、背景に北アルプスを入れることは出来ませんでしたので多少心残りですが、それでもデジタルになってきちんと撮り直すことが出来て満足でした。

Re: 感動!

  1. 2012/02/02(木) 16:37:41 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>ごまさん
感動を感じ取って頂けたとしたら嬉しい限りです。
タカネヒカゲはどうしても山に登らないと撮影できませんが、栂池から白馬大池への登りはそれほど長く感じませんでした。
表銀座は体力的にけっこうきつそうですが、アルプスモンキも見られるのでいいですね。
裏銀座の双六岳付近も多そうですが昨年御一緒した新穂高温泉から鏡平までの登りがけっこう長いです。でも表銀座の稜線までよりは近いので、ワサビ平小屋、鏡平、双六小屋に泊まりながら5~6日かけて行くのならゆっくり風景撮影もできるし案外いいかもしれませんね。

Re: No title

  1. 2012/02/02(木) 16:54:33 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>ダンダラさん
後立山連峰は比較的アプローチが楽なのでずいぶん登りました。
白馬岳周辺はタカネヒカゲを豊産しますが人通りも多いので、山頂から雪倉岳方面に下った所にある三国境周辺が撮影し易いように思います。風景もとても良い所で高山植物も豊富です。
蛇足ながらそこから最北端の山、朝日岳へ向かう縦走路はまた格別素敵な所です。
昨年のダンダラさんのタカネヒカゲの写真には興奮しました。あの表の美しさ、目に焼き付きました。
そうですか、32年ぶりだったんですね。
あのようなショット、たまたまサービスの良い個体に巡り会えないと撮影できないので、多分私には撮影チャンスが巡って来ないと思いますが、それでも開翅狙いで会いに行ってみたいものです。

No title

  1. 2012/02/02(木) 21:19:49 |
  2. URL |
  3. otto-N
  4. [ edit ]
とても気持ちが入った写真ばかりで、私も、すべての写真から、感動が伝わってきました。
タカネヒカゲは、登山の苦しさがあって初めて理解できるチョウなのではと思います。
日帰りハイキングしか行きませんが、こうなると、挑戦したくなります。
(白馬は冬だけ。八方尾根でのスキーだけです)

No title

  1. 2012/02/02(木) 21:27:24 |
  2. URL |
  3. cactuss
  4. [ edit ]
タカネヒカゲはなかなか撮影に行けない蝶ですね。
逆光の写真、池の青をバックの写真はすばらしいですね。
こんな写真を撮って見たいです。
だんだん登山がしんどくなって来たので、早めにチャレンジしたいです。

Re: No title

  1. 2012/02/02(木) 23:04:49 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
> otto-N さん
ありがとうございます。
この写真を撮った頃はデジイチに出逢って1年目だったので気持ちも新鮮だったのでしょう。
確かにタカネヒカゲには苦しんで辿り着いた山頂のようなイメージがあります。なんでもそうですが苦労が多いと報われた時の感動もひとしおです。
私はスキーは2度くらいしかやった事がないのでわかりませんが、八方尾根を滑り降りてきたらさぞさぞ気持ちいいでしょうね。
今度は夏にも行ってみて下さい。白馬岳は花も素晴らしいです。

Re: No title

  1. 2012/02/02(木) 23:09:36 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
> cactussさん
今晩は。
なかなか行けませんねえ。
この写真を撮った時にはすぐまた来ようと思っていたのに、あっという間に8年ですか・・・
改めて、時の経つのは早いですねえ。
アルプスモンキと絡めて表銀座(蝶、常念)に行きたいのですが、どこから登ってもしんどそうで二の足を踏んでいます。本当に早めにチャレンジしないとと思います。

感激!

  1. 2012/02/02(木) 23:57:33 |
  2. URL |
  3. midori
  4. [ edit ]
何度も見返してしまいました...画質の違いが歴史の変遷を物語ってますね。
雪倉の池バックがとても素敵です。“からだが震えるくらいの感動”...呼吸も止まっていたこと
でしょうね(笑)。白馬は、冬に何度も行っているんですが...栂池・八方大好きなスキー場です。
これからは、夏にもお邪魔しないと...ですね。

Re: 感激!

  1. 2012/02/03(金) 10:56:46 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>midoriさん
何度も見返して下さったとは感謝感激です。
おっしゃる通り池が背後に見えた時は多分呼吸が止まっていたと思います(笑)。
タカネヒカゲはよほどの健脚でないと日帰り撮影という訳にはいかないのでなかなか撮影に行くチャンスがありません。どこか楽な登り口はないものかと考えています。
でも高山の雰囲気はまた格別なので、体が動くうちにまた行ってみたいです。
midoriさんは元気なので今年あたり行かれてみてはいかがですか?

No title

  1. 2012/02/03(金) 13:22:58 |
  2. URL |
  3. BANYAN
  4. [ edit ]
雪倉ノ池背景すごいですね。
マクロで背景をこれだけ写し込むのは技術があるからだと思います。
風景写真も素晴らしい傑作ですね。
僕は常念しか行っていないので、別の場所でも挑戦したいですね。

Re: No title

  1. 2012/02/03(金) 15:15:04 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>BANYANさん
この時はたまたまいい場所に止まってくれました。蝶に感謝しています。
白馬岳周辺はとても雰囲気のいい所なので機会があったら登ってみて下さい。
私は逆に表銀座には登った事がないので憧れます。
アルプスモンキも含めて是非撮影に行ってみたいですが、岳沢ヒュッテくらいまででヒーヒー言ってる有様なので困難かもしれません (^ ^);

No title

  1. 2012/02/03(金) 23:47:48 |
  2. URL |
  3. thecla
  4. [ edit ]
雪倉ノ池バックのものは素晴らしいと思います。
昔100mmマクロしか持っていなかった頃、花の写真ですがなんとか背景に風景を入れようと撮っていたのを思い出しました。もっとも私の場合、静止物の花ならともかく蝶では全く当時考えもしませんでした。
そのせいか、どちらかというと背景がいかにも広角という絞り込んだものより、ボケている背景の方が好みなので、こんな絵はたまりません。
白馬は、15の頃登ったきりなので、もう一度行ってみたくなりました。

Re: No title

  1. 2012/02/04(土) 08:23:58 |
  2. URL |
  3. naoggio(ナオッジォ)
  4. [ edit ]
>theclaさん
コメントありがとうございます。
私もどちらが好きかと言えばthecclaさんと同じように背景が少しボケている写真の方が好みです。
見ていて自然な感じがしますから。
魚眼やコンデジで写し取る不思議な世界は、それはそれで素晴らしいし面白いのですが、はまりすぎるとせっかく自然で良い写真が撮れるチャンスがあっても見逃してしまう事にもなりかねません。
なので 望遠~マクロ~広角 の順番は基本かなと思うのですが、広角でないと絵にならないシチュエーションというのも多々ありそうですね。要は慣れと機転の問題かもしれませんが、theclaさんの場合はその見極めが上手なのでしょうね。いつも的確な狙い方をされているように思えます。
15歳で白馬岳とは羨ましいですね。中学3年ですか。私はその頃は奥秩父止まりでした。
後立山はアルプスモンキがいないのでその分もの足りませんが、良い山岳風景とタカネヒカゲと高山植物は豊富です。機会があればまた登ってみて下さい。

雷鳥とタカネヒカゲのセットに脱帽

  1. 2012/02/05(日) 12:42:00 |
  2. URL |
  3. ヒメオオ
  4. [ edit ]
タカネヒカゲは、北アルプスの山上まで登らないと出会えない、上に地味なチョウとかってに思いこんでいました。ゆえに、いまだ撮影にチャレンジしたことすらありませんでした。
雷鳥と、その直上の2コマを見てその素晴らしさに驚かされました。

1980年頃ほぼ同じコースを歩いて、高山植物、雷鳥を楽しんだことがあるだけに、当時蝶にあまり興味が無かったことが悔やまれます。

Re: 雷鳥とタカネヒカゲのセットに脱帽

  1. 2012/02/05(日) 20:29:56 |
  2. URL |
  3. naoggio
  4. [ edit ]
>ヒメオオさん
タカネヒカゲは独特な魅力に溢れた美しい蝶だと思っています。
キマダラヒカゲなんかもそうですが、斑紋が覚えにくい蝶ですね。
1980年頃と言うと私が初めてタカネヒカゲを見た年と近いですね。
白馬岳山頂周辺は当時とそう変わりはないと思いますので機会があったらまた訪れてみて下さい。

 管理者にだけ表示を許可する
 

プロフィール

naoggio

Author:naoggio
横浜でオーダー家具のお店をやっています。このブログは仕事と関係のない日々のスナップや過去の写真、また大好きな蝶の写真を中心にアップしていきます。家具に興味のある方はリンクトップの会社ホームページにも是非遊びにいらして下さい。

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR

« 2019 11  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30