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日々のスナップ、風景、そして蝶の写真など

naoggio写真日記

今日は昼食後、文化村ザ・ミュージアムで開催されている「フェルメールからのラブレター展」を見てきました。

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出品されているヨハネス・フェルメールの絵画は以下の3点です。


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「手紙を書く女」1665~66 ワシントン ナショナル・ギャラリー蔵




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「手紙を読む青衣の女」1662~65 アムステルダム国立美術館蔵




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「手紙を書く女と召し使い」1670~72 ダブリン アイルランド・ナショナル・ギャラリー像





フェルメールは現存する作品数の非常に少ない画家として有名で、全世界でわずかに30数点が知られるのみです。
そのうちの3点ですから全作品の10分の1近くということになります。
今回展示されている3点はどれも傑作だと思います。これらを一度に見ようと思ったら遠く離れた3カ国を回らなければならない訳で、そういう点ではお得な企画だと思います。ただ、たくさん展示されているフェルメール以外の絵のほとんどは(歴史的価値はともかく)どうでもいいような駄作揃いで、余りの落差に目眩がしそうでした。

さて、最初の「手紙を書く女」の前に立ってすぐに感じた事は、ピントの合っている場所が人物ではなくて背景の一部分であることの不思議さです。フェルメールの絵ではこういう表現がよくあり、それが絵に不思議な魅力を与えています。いわばカメラのレンズを通して見た世界のような、裸眼ではあり得ない事物の捉え方が見て取れるのです。それがフェルメールの絵に現代に通ずる息吹を与えている原因の一つである事は間違いありません。
フェルメールの時代には既にカメラオブスクラが発明されており、フェルメールもそのようなものを使っていたのではないかという説もあるそうです。

カメラ・オブスクラはラテン語で「暗い部屋」という意味で、大掛かりな針穴写真機のような物と思えば良いでしょう。画家は暗幕の中に入って、鏡で反射させた像を紙の上に書き写して下絵にしたそうです。
でも当時の事ですから今のような平滑な鏡や紙がある訳ではありません。映し出された像には当然ピントの合っている所や甘い部分があったことでしょう。
改めて見てみるとフェルメールの絵の中の焦点の位置は高性能なレンズで覗く世界のように単一距離という訳ではなく微妙なブレを感じる複雑なものです。もし彼が本当にカメラ・オブスクラのようなものを使っていたのだとしたら、暗幕なり暗室なりの中で、紙の上に映し出された外の世界の像を写し取りながら、ピントが合っていたり甘かったりする光彩の輪郭を楽しみながら描いた可能性も充分考えられるような気がします。目で見る世界とは異なった別の世界に強く惹き付けられたのではないでしょうか。
以上は素人の憶測に過ぎませんが、16~17世紀頃の鏡と紙を再現してカメラ・オブスクラを制作して覗いてみれば、そこにはフェルメールの絵のような世界が広がっているかもしれませんね。

ところでカメラの語源、今回初めて知ったのですがこのカメラ・オブスクラだったんですね。
それと、これも知らなかったのですが、カメラ・オブスクラ、東京ディズニー・シーにあるらしいです。
蛇足ながら辞書を引いてみましたら、現代イタリア語でも Camera は寝室とか部屋とかいう意味でした。
このカーメラはギリシャ語のカマラ(円天井)が起源らしいです。
イタリア語で写真機はなんだったっけと思ってみますと、これは機械が起源のマッキナ・フォトグラーフィカ(正しく写真の機械)でした。


今回の展覧会を見るまでフェルメールはあまり見た事がありませんでしたが、唯一ウィーンの美術史美術館で「絵画芸術」 を見た事がありました。その時は人っ子一人いない静かな展示室で心ゆくまで鑑賞できましたが、これも大変素晴らしい作品で感動しました。
そう言えば不思議な事に、ウィーンでフェルメールを見たのも6年前の今日、2月2日でした。


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「絵画芸術」1666~67 この写真はウィーンの美術史美術館で私が撮影したものです。
美術史美術館のことはいつかブログで取り上げたいと思っています。



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横浜でオーダー家具のお店をやっています。このブログは仕事と関係のない日々のスナップや過去の写真、また大好きな蝶の写真を中心にアップしていきます。家具に興味のある方はリンクトップの会社ホームページにも是非遊びにいらして下さい。

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